2016年12月4日日曜日

スイートポテト

収穫した芋を使ってスイートポテトを作った覚え書きです。

使ったのは今年一番大きくなったサツマイモ。なんとひとつで一キロの大物です。
掘るのも剥くのも大変だった。

まずは皮を剥いて、ゆでるのに手頃な大きさにカット。
そして水にさらしてアクをとります。
イモはでんぷんの塊なので、皮を剥いている途中でべとべとになり包丁の滑りが悪くなりますが、おいしいスイートポテトのためです。頑張りましょう。

イモをさらしている間に他の材料の準備です。
用意するのは、砂糖と牛乳と卵黄とバター。
甘みの強い金時芋なので、砂糖はすこし控えめに60グラムほど。あま~い方が好みであれば、多めでもオッケーです。
卵黄は、イモがでかいので、ちょっと多めに3~4個分くらい。白身は後々メレンゲにでもして、使ってしまいましょう。

牛乳は、イモの様子を見て量を加減します。
加工しやすいくらいの固さにしたいので、目安としては50ccくらいかな。
バターは40グラムが最低ラインかなー、という印象でした。少なめだとぱさぱさしてしまいます。

さらしたイモを水と一緒に火にかけて、湯だったところを、竹串で刺して確認します。うちには竹串がないので、爪楊枝で確認しました。爪楊枝でも問題はないですが、やけどに注意です。
イモに火が通ったことを確認したら、水を捨ててポテトマッシャーで潰していきます。
今回は金時芋を使ったので、繊維が少なくてポテトマッシャーで十分柔らかくなりましたが、舌触りとか口当たりとかを重視するなら、裏ごしするのもよいでしょう。どんどん乾くので、牛乳で水分を加えながらでもいいかもしれません。
そのときは、牛乳を加えすぎてでろでろにならないように注意です。

すりつぶしたところで、先ほど用意した材料を加えていきます。特にバターは、熱いほうが溶けやすいので、早めに入れましょう。砂糖、牛乳、卵黄を加えたらざっくり混ぜて、成形に入ります。

型は好みのものでオッケー。卵黄が入っているので、しっかり火を通したい場合は小さめの容器の方が中まで火が通りやすくなると思います。
今回はとにかく量がすごかったので(イモだけで一キロあったし)グラタン皿で一気に焼くことに。

どーんと盛り付けたら、その上から卵黄を塗ると仕上がりが綺麗です。
フォークで模様を描くのもいいですが、その分表面の面積が増えてオーブンにさらされるので、食べたとき表面がちょっとぱさぱさします。

温めておいたオーブンに入れて、焼き色がついたら出来上がりです。大体10分くらいかな。
お好みの大きさに切り分けてどうぞ!

いやー、今年のイモはすごく大きいイモで、虫食いもあったのでどうかなあ…と思ってしっかり火の通せるスイートポテトにしました。剝いてみたら虫食いは表面だけで中は全然大丈夫で、繊維もほとんどない立派なおイモで、とてもおいしく食べることができました!また作ろう!まだイモはたくさんあるんだ!

2016年11月23日水曜日

いも収穫!

庭に植えていたサツマイモを収穫したよ!という話です。

サツマイモを庭に植えるようになって三年目ですが、今年も収穫の季節になりました。
葉が黄色くなってきたあたりを目安にしていて、毎年10月上旬くらいが収穫かな、と思っていたんですが今年はゆっくりめかなあ。やっぱり今年の夏は例年より暑めだったのかな、とイモを見て思います。
いやー、今年もいろいろあったけれど、ムクムクと大きく育ってくれて私は嬉しいよ!イモ達よ!

五月ごろはナメクジの食害がひどくて、ビールの罠の設置をけっこう真剣に検討したんですが「その罠設置して、ナメクジとれたあと、どうやって処分するんだ…?」と思った結果、罠の設置はあきらめました。
でも、今年は青虫の被害は少なめだったなあ。年によって虫の生態系(と言えるほど大げさではないけど)も結構変わるので、なかなか興味深いです。庭で虫に出会ったときは心の中で大絶叫だけれども。

夏には茎を食べることにトライしたのですが、硬くて食べられたものではなかった。硬い中に柔らかいでんぷんのようなものがあって、それをチュルチュル吸い込むように食べました。調理の手間と補給できるエネルギー量を考えたら、随分効率が悪いよなあ。
この話をほかの人にしたら「戦時中の人だって、他に食べるものがあったら食べなかったんじゃない?」と言われて、なるほど、それはそうだなあ、と思いました。
でもさらにほかの人にしたら「ツルの部分じゃなくて、葉が出ているところの茎はおいしい」と言っていたので、来年は試してみようかな。
あと、夏はバッタがすごかった…バッタ牧場みたいだった…

あとは、植えているのは金時芋なんですが、一本当たり平均二本くらいの収穫でした。
もうちょっと採れるといいんですが、もしかして金時芋って、収穫量が少ない…?
甘く、大きくなるように品種改良された種類(だと思う)なので、もしかしたら甘くなる代わりに収穫量が少ないのかもしれない。

収穫量が少なくなる原因として考えられることまとめ
・品種的な性質
・畑となる土壌が硬い、肥料が少ない(連作障害もあるかもしれない)
・日当たりが不十分
・にょきにょき伸びてくるツルを剪定しすぎた

うーん、どれも心当たりがありますね。来年また少しづつ変えていきたいな。

目指すところはサツマイモの普及に努めた甘藷先生なので、収穫量の少なさは未来への課題になるのです。庭に植えてるだけで収穫まで育つイモではありますが、収穫までの時間は長い。およそGWから体育の日まで。それだけの労力があって、出てくるのは15個くらいのイモなのです。
こう考えると、その辺に売られているイモって、労働の対価としてはずいぶん安いなあ。


追熟も終わった頃なのでそろそろ調理します!




2016年3月20日日曜日

「少年の名はジルベール」

少女マンガ界の巨匠、武宮恵子さんが、漫画を描く傍ら、どんな時間を過ごしてきたかについて語られている本。

私が武宮恵子さんを知ったのは、姉が好きだった『私を月まで連れてって!』がきっかけです。
こどものころから、宇宙飛行士といえばダン・マイルドのイメージが強すぎて、人類が火星に立ったことないなんて、思いもしなかったよ。『宇宙兄弟』でわかった。

私にとって武宮作品というのは「リアリティがすごくある!すごい共感する!」というわけではないけれど、
ときどきこころに掠るものがあって、それがこころをざわつかせます。

今思えば『ファラオの墓』で、ナイルを失ってちょっとおかしくなったスネフェルが、捕らえたサリオキスにキスするところとか、私の腐を呼び覚まされた気がします。なんてこった。

でも武宮さんが『ファラオの墓』を書いていたころは、BLなんて全然なくて、少女マンガ界のタブーと言われるくらいのものだったとは、この本を読むまで知らなかったなあ。

今や一大ビジネスとなったBLマンガと小説の、先駆けとなった『木と風の詩』が連載されるまでの、ご自身の回顧録のような内容が主体です。

マンガって、何気なくぐわーって読んで、笑ったり怒ったり、共感して、「ああ、面白かった」で終わってましたけど、描かれている方からは本当に、人生を掛けた表現をぶつけているものなんだなあ。
この本を読んで、マンガを見る目がちょっと変わりました。

あと、本の最後の方で、悩んだり落ち込んでいたとき、「大丈夫?元気だして」と声をかけられたとき。気にしてくれるのはとてもうれしい。でも、なにかもやもやしたものが残っている。むしろその方が大きい、と思うことが書かれていて、これはもう、すごいわかります。というか、そうなんだよ!って感じでした。

そのもやもやを表現しないことには、ここから一歩も動けない。心が前を向かない。
武宮さんはそれが、創作の原動力なのだそうです。

坂上忍さんも、少し前にanothier skyで台湾行っていたときに「表現するというのは、自分を剥いていく作業」という表現をされていましたが、第一線で活動されてきた方は、みんな近い感覚を持っているのかな。

表現というのは、私の心はこれなんですと示すことで、それはとても勇気のいることだけれど。なかなかそのさらけだした心を他人に伝えるというのも難しいんだよね。ということをつらつらと考えられた本でした。



2016年3月5日土曜日

「暗殺教室 18」

全体的にクライマックス感すごい!

先生が巻頭でも書かれていましたが、みんなが綺麗に終わることを準備してるのがわかります。
あと一巻?二巻かなー。

松井先生は主要キャラを見る視点が優しくて、なんだか読んでて安心感があります。弥子もそうだけど、渚くんも、どんなことがあっても成長して乗り越えていける、みたいな。成長する強さ、みたいな…E組みんな応援したくなる…

18巻は、みんなの高校受験のシーズンです。
高校受験の頃とか、もう何年前だよ!って感じですけど、確かにお祭り騒ぎのような高揚感があったなー。
竹林君を慰める先生がとてもかわいい。(真顔)
でも、みんな推薦入試はしなかったのかな?内申が足りないとかは、ないと思うけどな…みんな期末考査上位だったわけだし。

また、バレンタインの季節でした。

みんな、けっこう、くっつくんだね…!

わたしは伏線にはけっこう気が付かない性質なので、岡野さんの想いにはまったく気づいてなかったですね。びっくりした。
あと神崎さんが、杉野君だけに、裏山で隠れてあげたチョコが本当に義理だとしたら、神崎さんは相当な魔性である…ビッチ先生も驚きだよ…

神崎さんはNGワードも言わないし、おしとやかジェノサイドだし、人狼ゲームで3人残して食い殺すし、奥が深いね…人狼ゲームで残った2人って誰だったんだろう。一人はカルマ君だろうけど。磯貝君?真っ先に食われそうですね。

あとは、理事長ですね。まさか殺せんせーに、バレンタインにチョコを渡すとは。
深い意味ありまくりだろう。むしろ深い意味しか考えられない!

でも殺せんせーは先生を続けるつもりはないんだなあ…雪村先生に頼まれたのは、あくまでも今のE組であるっていうスタンスなのかな…

殺せんせーが殺せんせーのままで、先生を続けるというエンディングは潰された、という感じでしょうか。

人間に戻るか、きっちり消滅するか、魔界へちょっとエネルギーを補給しに戻るか…
もう本誌の連載は終わったのかな。ジャンプを毎週チェックするほどの時間と心の余裕をなくして久しいのでコミックス派ですが、今後の展開も楽しみです。

まだシロさんもホウジョウさんもいるからね…!


2016年2月28日日曜日

「その道のプロに聞く 生きものの持ち方」

今回から、本のタイトルを記事の題名にしていきます。


とても面白かったです。

動物カメラマンさんや、獣医さん、ペットショップの方などが、自分の専門分野の動物について、持ち方を詳しい解説付きで教えてくれます。

各冒頭で、その生きものを持つシチュエーションについて触れてあるんですが、サソリのところで「荒野の真ん中でテントを張って眠りにつこうとしたとき、親友のテントの中にサソリが入り込んでいくのを目撃した時、君はどうする?」(うろおぼえ)と書かれていて、うーん、ドラマティック。
なかなかそんなシチュエーションに陥りたくはないですが、というか、ほぼほぼそんなシチュエーションに遭遇することはないよ!とは思いましたが、いざという時のために覚えておこう、と思わせる構成でした。

ちなみにサソリは毒のあるしっぽを掴むのが鉄則らしい。毒さえ押さえてしまえば、はさみ自体にはそんなに威力は無く、挟まれてもちょっと痛いくらいで済むそうです。カニとは違うらしい。

ダンジョン飯の大サソリを思い出しました。あれでは初心者は尾を気にしすぎて失敗する、という話があったなー。ハサミではなくしっぽに注意、というのは、サソリ界では一般的な話なのか…

あと毒クモは、真下にあるものは噛みにくいので、手のひらに乗せちゃえば安全らしい。試したくはない。

あと、トンボや蝶は、両方の羽をいっぺんに人差し指と中指で挟むように抑えると、無駄に傷をつけたり、鱗粉をとったりしなくて済むらしい。

こどものころは、よく押さえつけようとして羽がもげてしまったよ…指で押さえればばよかったのか。羽とか、大事な部分って触っちゃいけない気がしたけど、そこを守るために押さえることも必要なんだね。

あとは、ゴキブリやヤスデの持ち方も載ってました。
ゴキブリの持ち方のコツは、「これはゴキブリだと思わないこと」だそうです。なるほど…
「頭の中ではこれはコオロギあたりにしておきましょう」なるほど…

ゴキブリ退治してくれる人ってすごい頼りになるように見えるけど、やっぱ誰でも嫌なものなんだね、と思わせてくれました。感謝の気持ちを忘れないようにしよう。

ホ乳類系は写真がとてもかわいかったです。チンチラとか。暴れてしょうがないときは、バスタオルでくるむ、っていうのが、医者でもそういうのあるよね、と思いました。手術患者の移送とか。包まれると結構、身動き取れないんだよなー。

大型犬を持つときは、お互いの腰に注意!というところで、獣医さんも大変だな、と思いました。
腰が辛いんですね…
でもそれくらい大きい動物になれば(猫とかも)、前足の前(胸あたり)とおしりを包み込むように支えれば、安定して持てるらしい。

動物ごとのポイントや注意点が記載されており、あと、いくら本を読んだからって、大蛇や毒蛇、ワニには手をだすな!という注意書きも書かれていて、著者さんたちの思いが伝わってくる本でした。
こどもたちにもっと、いろんな動物と触れ合ってほしいんだろうな。
でも、そのせいで危険に陥ってほしくはないんだろうな。

よい本でした。学校で飼育小屋の横に、生きものごとにポスターにして貼るといいんじゃないかな。
もし失敗しても、本に書いてあることだけが絶対じゃない、って学ぶ機会にもなるかも。

私は生きもの全般見るのはともかく、ふれあいは苦手なんですが、いつか実践してみたい。ネコとかで。

水族館

読書じゃないけど、先日水族館に行った記録も!

きれいでしたー。いわしって、おいしいし、きれいなんだね。

みんな一緒に動く様子はまるでスイミー。

赤かろうが青かろうが、いろんな光を反射して銀色に輝くイワシに混ざって泳いでも疎外感なんてないけれど、一緒に動けない、群れを作れない協調性のない奴は、淘汰されるのね。

人間と一緒だね。

クリオネも見ました。昔流行ったよねー。と思いつつ。
クリオネも食べられるらしい。食用は高いらしい。
うーん、どんな味なんだろう。

普段食べなれないものって、見た目食べ物じゃないよ、食べるのちょっと怖いよ…と思いがちだけど、
普段食べてるものも、イカとか、貝とか、最初に食べようと思った人はなかなかの勇気です。
食べ物が少なかったんだろうな。

あとは、海の中でも太陽が届く範囲の生態系と届かない範囲の生態系の違い。
つまり光合成生態系と化学合成生態系の違い。
光合成の生きものは、植物があって、色もきれいで、華やかな世界です。
化学合成の生きものは、光が届かないから、派手な色を付ける必要がない。白や黒の世界。
華やかに生きるやつもいれば、質実剛健に生きていくやつもいる。こちらも人間に置き換えても読み取れそう。

生き方が違うのだ。いろんな生き方があっていい、よね。


2016年2月26日金曜日

読書録4

「幽霊塔」その3

ネタバレ注意です。
186Pまで。

停電で暗くなったがうまく寝付けなかった主人公の部屋では、
暗がりに女の手が浮かび上がってきたのでした。
こええ!
なんとか追い払うことに成功しますが、相手は手に傷をつけて血の跡を部屋に残して行くのでした。

お鉄婆さんを殺したといわれるぎん子の霊なのか?というところですが、
翌日から秋子さんのお付き?の肥田さんという女性が寝込まれることになります。
どうやらペットの猿に引っかかれた傷が感染してしまったらしい。

主人公もおや?手に傷?と疑います。

彼女を往診してくれた(診療費は誰が持つんだ…)お医者さんによると、釘でひっかいたんだろう、とのこと。

かつ、お見舞いに行ってみると、すごい剣幕で小さな包みを自分の代わりに配達を頼みに行ってくれ、と言われます。

主人公は素直にそれを届けます。なぜそんなに素直なんだ高等遊民よ…めっちゃいい子だなきみは…肥田さんを疑っていたんじゃないのか。

じつはその包みは秋子さんがこっそり隠しておいたものでした。時計屋敷の秘密について記されているらしい。

また、ある日主人公は家で襲われて、刃物で切り付けられます。傷は浅かったが、刃に毒が塗り込んであったらしく(筋弛緩剤かな)、主人公はその場で倒れてしまいます。
するとそこに現れた秋子さんと栄子が、いよいよ煮詰まった言い合いを始めます。
ついに栄子が秋子さんの左手の手袋をとる!

その中身を見られた秋子さんは、栄子に「絶対に誰にも言うな」と脅し始めます。
そこでわれらが主人公君は、なぜか秋子さんをかばうべく、動かない体を押してうなりだします。
するとそれに気づいた秋子さんは、主人公君の救助を始めます。

そこに栄子の姿はどこにもありませんでした。

締めきられた部屋だったはずなのに、どこへ消えてしまったのでしょう。

それはともかく、主人公君と秋子さんはけがを放っておくわけにはいかないので、まず医者を呼びます。

読んでるこっちは、いや、もっと本腰入れて栄子を捜してやれよ!とやきもきします。
家でいきなり人が失踪した、とか、ありえないだろ、こわいだろ!
恋は盲目すぎるよ!

さすがに二人のおじさんはかなり心配して、県下一番の名探偵と呼ばれる森村さんがやってきます。
森村さんはさっそく庭のどぶさらいを決行し、そこから、テーブルクロスに包まれた女性の死体を発見します。
あわれ栄子、殺されてしまったかと思いきや、その死体には首がなく、体の特徴も栄子とは一致しませんでした。栄子ではなかったらしい。

栄子が殺されていたとして、一番疑わしいのは秋子さんです。でも、殺されていたのは栄子ではなかった確信を得た主人公君は、秋子さんを脅す悪漢に話をつけて、秋子さんの秘密に一番近い、東京の先生を訪ねることにしたのでした。
以下次回。

しかし、差別的な表現とか、けっこう過激だなあ。
と読んでいて思いました。
これも小説の大きな流れ、歴史の一部。
ものには歴史があるもんだ。しみじみ。



2016年2月21日日曜日

読書録3

幽霊塔(83Pまで)

ネタバレ注意です。

虎騒動のあと、主人公(高等遊民)の婚約者であった栄子は出奔します。
代わりに不思議な手袋をつけたままの秋子さんが、それまで栄子の居場所であった養子ポジ、
婚約者ポジに入り込みます。いやあ、これは栄子恨むだろ!いきなり婚約者が美人連れてきて、
明らかに婚約者は自分よりその美人に関心があって、その美人は自分よりずっと才能豊かで、
育ての親にも近しい財産家のおじさんの興味までそっちに向かってしまうのです。
自分の自尊心ズタズタですよ。ただでさえ、婚約者である主人公が、自分に恋愛感情なんて向けてないって、わかっていただろうに。

虎をけしかけるのは、ヤバいけど!そういう激昂すると自分を抑えられないところが、主人公も嫌だったんだと思うよ!

まんまと(そう見える)養子になった秋子さんは、リノベーションされた時計屋敷で、養子披露宴を行います。
養子に迎えられる、ということは、主人公の婚約者になるのとほぼ同義ですが、
時計屋敷で行われたその披露宴に招かれた黒川という弁護士が、秋子さんに迫っているところを、
主人公は目撃します。

どうやら、黒川さんは、秋子さんが、周りに知られては生きていけないような秘密を知っているらしい。

かつ、時計屋敷の近くに引っ越してきた青大将を思わせるイケメン(栄子が連れてきた、時計屋敷で殺されたお鉄ばあさんの縁者)も秋子さんが左手首を隠すのを見て悲鳴を上げます。

うーん、
・秋子さんは時計屋敷に縁がある。手首は絶対隠してる(ピアノを弾くときも手袋を外さない)
・お鉄婆さんを殺したとされるぎん子は、手首をかみちぎられた、と言われている。
・黒川さん(弁護士)が知っている秘密
・青大将が叫ぶほどの恐怖

おそらくは、秋子さんは、ぎん子なんだろうなあ、と思わせるところですね。
にしても、お鉄婆さんが死体で発見された部屋を私室にして、停電が起きてもちょうどいい、このまま寝よう、とする主人公はほんとに肝が太い。その肝をちょっと分けてほしい。


女一匹シルクロードの旅

筆者さん(女性、自画像は豚)がシルクロードを旅した時のエピソードをコミックエッセイにした本。
うーん、一人旅って楽しそう!あとごはんがとてもおいしそう!
楽しかった、良かった、おいしかったというお話ばっかりで、苦労話、病気話、これはまずかった話がないからより楽しそうに見えるんだろうな。入国とか、ビザ申請とか、苦労した話が全く載ってないわけじゃないけど、いろんなものを食べてるからおなかも壊しただろうし、いろんな人とコミュニケーションをとるときに苦労もあったと思うよ…
現地の人に話しかけられて、挨拶したら「キャー、外国人と話しちゃった!」みたいなこともあったみたいだけど、そこで「からかってんのか」ではなく「なんてかわいい人たちなんだ…」ってなる筆者さんもすごいなあ。

でも大陸のごはんってすごくおいしそうだな。ムスリムの人が多い地区では、中国も豚の文化じゃなくなるんだね。羊肉の小籠包とか、どんな味がするんだろうー。蒸し料理だと臭みが強くなっちゃう気がするけど、香辛料とか混ぜるのかなー。
あとはプロフっていう、肉の炊き込みご飯が気になった!いつか食べてみたいな。
あとイマーム・バルデュユっていう、お坊さんがびっくりするおいしさの料理…

ああー大陸行ってみたいな。


2016年2月13日土曜日

読書録2

・20代で隠居
週に二回介護の仕事をして、その収入(およそ7万円)で暮らしていく方法が書かれた本。
7万でもなんとかなるんだな!と思いました。
概算すると、家賃で三万円、光熱費水道費で一万円、通信費で6千円ちょっと。
後は食費や雑費という感じでした。収入が月7万であれば、県市民税は免除だし、国民健康保険料も年額で二万しないみたいです。
著者の方が野草を採ったり保存食にしたり、っていう工夫のほかにも、
お夕飯が早めだったり、一日の生活リズムがかなりきっちりされた方で、だからこそできる生活なんだろうな、とも思いました。

ううん…このライフスタイル、まねできるか。と問われると、ちょ、ちょっと待って…
と言わざるを得ないけど、こういう生き方もある、と思うとちょっと勇気出る、かな。

・幽霊塔
ジブリ美術館の幽霊塔展に行く機会があって、宮崎監督の漫画を読んで、
私も読んでみたくなって手に取った本。とりあえず60ページまで。

宮崎監督が主人公を高等遊民と表現していたので「あ、監督も『デート』観てたんだ」とちょっとうれしくなったのですが、高等遊民というのは明治時代から使われていた言葉だよ、と一緒に行った姉に教えてもらいました。そっか。監督も観てたかもしれなくはないけど。

お話のネタバレを含むので、以下はネタバレ注意!です。

まずは主人公(高等遊民)が育ての親であるおじさんの買った時計塔のある家を検分に行くところ。
おじさんはリノベーションして一家で住もうとしていた様子。先進的です。その家には、財宝があるとか、財宝を手に入れようとしたおばあさんが殺された、とか、いろんないわくがあります。怖いです。ちょっと住みたくないな…買うおじさんも豪胆ですが、主人公も肝が据わってます。高等遊民なのに。ちょっとわけてほしい。

で、その屋敷できれいな女のひとに会い、聞けば同じ宿に泊まっているというので夕飯を一緒にしたら、主人公の婚約者の反感を買って、後日会ったときに嫉妬した婚約者が女の人に虎をけしかけてすったもんだでなんとかなるところまで。

きれいな女のひとは本当に野末さんなのか?
手袋にはどんな意味があるのか?
おじさんは彼女を見たときなぜ気絶したのか?
婚約者はどこへ消えたのか?
屋敷にはどんな秘密が隠されているのか?

まだまだ謎がいっぱいです。
でも『古い洋館』『時計塔』『素性の謎な美女』とか聞くだけで、わくわくします。
ちょっとずつ読んでいけたらいいな。

2016年2月7日日曜日

読書録1

・しないことリスト
ものすごい共感した…
特に「お金で解決しない」の理不尽なループの話。ほんと、意味のない堂々巡りにはまってるな、と思います。私も平日なんて仕事以外に予定入れる余裕ないし、土日は一日寝て、一日掃除する感じ。生活まわってない。って思って、そうか、やっぱり私、人よりずっと体力ないんだ、と深い気づきを得ましたね。自分のペースにあった暮らしを、私も見つけないと。
この本は本当に、社会に感じる違和感となじめずに毎日早起きしてパリッとした服を着て会社に行くのがとても苦痛で、もう何も興味を持てない、と思っている人におすすめです。私だけじゃないんだ、とちょっとラクになります。

とりあえず手始めにメモを残してみようと思い、今週読んだ本の内容を思い返しつつ、アウトプットしてみます。これが今回の記事です。

・秘密の地下世界
パリって昔は石灰石を採掘していて、その採掘跡が今も残ってるらしい…
ルイ十六世が市街の崩落を受けて、採掘跡の地図作成を命じて、今もその地図を基に補強工事を行っているとか。パリの地下といえばカタコンベが有名だけど、採掘跡もあるんだな~

それだけでなくて、いろいろな国の貯水庫や地下の流通路、洞窟なども紹介されていて、世の中には私の想像も及ばない人生がある…と思った。
もう一つすごいと思ったのが、メキシコの水晶の洞窟。にょきにょき水晶が縦横無尽に生えた洞窟で、写真でも人が水晶をよじ登ってるので、その大きさが少しわかる。火山でじっくり温められてできたらしいけれど、地球ってすごいな。冒険家でもないと行けない(危ない)だろうけど、一度見てみたいなー。

・鉱物レシピ
著者の方は相当な鉱物好きなんだな、というのが第一の感想。
種類とかそれぞれの組成とか利用方法とか、一つ一つの知識は基本的なものなのかもしれないけど、全部習得するには年月かけてるだろうな。好きを仕事にするって、そういうことなのかもしれないな、と思いました。人生の中で一番時間を費やせるもので収益を得る方法を見つける。
以前は理科の先生で、今は鉱物カフェを開いているとのこと。開けるのは月に数回で完全予約制のようですが、これを聞いただけでもいろんな苦労があっただろうな、と思いますね!想像でしかないけど!

本の内容では、蛍石がどうやると光るのか、やっと謎が解けました。光んないな、と私も思ってた(笑)
熱する(ねっする)と光るんだそうです。(最初、じゅくすると読んで、採掘から時間がたつと光るようになるのかと思った。)でも、加熱すると弾けて砕けて、元には戻らないようなので、危ないしもったいないし、自分で試すのちょっとハードル高い…ちなみに蛍石の加工にはニッパーが便利らしい。八面体とか、自分でできる気全然しないけど。
あとは硫酸銅って今は学校で結晶化の実験できないらしい、っていうのがショックだった。ジェネレーションギャップ!私中学でやったよー。でも気化するし危なくないかな、とは思ってたー。

・庭猫
写真家である著者さんが、実家の庭に猫が来る猫を撮った写真集。網戸にびょーんとくっついた猫の写真がかわいい!
外猫二匹、家猫一匹、ご両親が餌をあげているようで、夏の日も雪の日も、日常の姿が写真に収められています。
「両親は庭の世話をするように、猫の世話をする」っていう一文がなんだか心にしみました。
写真からお庭だけ見ても、すごく手間ひまかけているのがよくわかる。そんなに日当たりに恵まれているようには見えないのに、草木がとても元気で、紫蘇とかも育てていらっしゃる。土と水やりをとても丁寧に見てるんだろうなー。でも、猫に荒らされちゃわないかな?とも思いますが、きっと猫と一緒に生きるって、そういう被害を込めてそう在ることなんだろうな。
ああーいつか猫飼ってみたい!